【質問回答】夫に、子どもの体調不良を自分事にしてもらうにはどうしたら良いか?
こんにちは!シン・イクメン育成コーチのひなたです!
今回は、音声配信スタンドfmのコメント欄にいただいた奥様側のご質問への回答記事となっております!
夫婦関係における悩みの中でも特に多い「子どもの体調不良時の協力」について、
皆さんと一緒に考えていきたいと思います!
頂いたご質問はコチラ👇
目次
夫婦間の意識の差:なぜ生まれるのか
夫婦関係において、子どもの看病に関する意識の差は非常に大きな問題となることがあります。
特に、夫が会社員で外で働き、妻が専業主婦や在宅で仕事をしているような家庭では、この問題が顕著に表れがちです。
例えば、こんな状況はありませんか?
子どもが体調を崩し、保育園を休まざるを得ない状況。
在宅で仕事をしている妻が看病に専念せざるを得ず、自身の仕事が進まない。
一方で夫は、普通に会社に出かけて、以前から決まっていたからと言って、飲み会に出かけてしまう…。
このような状況で、妻は「夫にもっと子どもの体調不良を自分ごととして考えてほしい」と思う一方で、
夫は「子どもの体調不良で仕事は休めないし、前から決まっていた飲み会もキャンセルできない。男は外に出てナンボだし、付き合いってもんがあるんだ」
と考えているかもしれません。
これは、正直我が家でもよく起こる問題です。
このような意識の差は、なぜ生まれるのでしょうか。それは、男女の脳の構造の違いや、それぞれの立場による視点の違いが大きく影響しています。
「諦める」ことが大切
このような状況を改善するためには、まず
「諦める」
ことが大切です。
ここでいう「諦める」とは、
見限る、サジを投げる、断念するなどのネガティブな意味での「あきらめる」ではありません。
実は「諦める」とはもともと仏教用語で、本来の意味は、
「真理をちゃんと見る」「真実をありのまま理解する」
という意味があります。
具体的には、以下の3つのポイントを「諦める」(=真実として理解する)必要があります:
- 相手を思い通りにすることはできない
- 正しさはお互いに違うものである
- 自尊心と他尊心を同じ高さで高め合う
これらのポイントを理解することで、相手を変えようとするのではなく、お互いを理解し合おうとする姿勢が生まれます。
1つ目の諦め:相手を思い通りにすることはできない
まず、大原則として
「他人と過去は変えられない。自分と未来は変えられる」
という言葉があります。
人が本当に変わる時って
内発的
に、『変わろう』と思った時だけなのです。
まだ旦那さんが自分から変わろうと思っていないのに、
外圧的に、『子どもが体調不良の時に飲み会なんかに行かないでよ!』
と言って旦那さんの行動を制限しようとしても、一時的には制限できたとしても、旦那さんの中に不満が残るだけで、
長期的な視点で見ると、良い夫婦関係を構築する方法とは言えません。
これは夫婦関係に限らず、親子関係や他の人間関係にも言えることですが
相手を思い通りにすることはできない
という事をまずしっかり「諦める」(=真実として理解する)必要があるのです。
2つ目の諦め:正しさはお互いに違うものである
2つ目に諦めるのは
正しさはお互いに違うものである
という事です。
もちろん、ご質問者様の立場になると、奥様の気持ちは痛いほどわかります。
やっぱり、家庭は夫婦二人で築くもの。
大変な時は協力し合って乗り切りたいですよね。
しかし、これは奥様側から見た
「正しさ」
なのです。
その一方で、旦那さん側から見た正しさも存在するのは事実。
つまり正しさとは、千差万別、人それぞれで違うものという事を「諦める」事が大切です。
ではなぜその「正しさ」に違いが生まれるのか。
それは、男女の脳の違いを諦めることにヒントがあります。
男女の脳の違い:原始時代からの影響
男女の脳の違いは、原始時代からの役割分担に起因しています。
男性は外で狩りをし、獲物を持ち帰ることで家族の命を繋ぐ役割を担っていました。
一方、女性は村に残り、子どもを守り、他の女性たちと協力して生活を維持する役割がありました。
この役割分担が、現代の私たちの脳の構造にも影響を与えています。
男性は目の前のタスクに集中し、それをこなすことで家族を守っていると考える傾向があります。
女性は子どもの命を守るために、より細やかな配慮と綿密な計画を立てる傾向があるのです。
このような脳の違いを理解することで、パートナーの行動や考え方がなぜ自分と違うのか、より深く理解することができるでしょう。
3つ目の諦め:自尊心と他尊心を同じ高さで高め合う
では、『相手を思い通りにすることはできず』『正しさもそれぞれが違う』となったら、この不満は
我慢
するしかないのでしょうか。
答えはNOです!
夫婦関係を改善するためには、
自尊心(自分を尊重する心)と他尊心(相手を尊重する心)
のバランスが重要です。
自分の気持ちを大切にしながら、同時に相手の気持ちも理解しようとする姿勢が必要なのです。
自分の気持ちを大切にするとは、『自分の気持ちをしっかり伝える』という事。
大切なので、もう一度言いますね。
『自分の気持ちをしっかり伝える』
という事です。
これは相手を変えようとする言動とは似て非なるものなのです。
「辛い」「不安」「悲しい」「寂しい」
などの自分の弱い感情をしっかり相手に伝えることが、『自尊心』を高めることになるのです。
そしてその時に大切にしたのは
『他尊心』も一緒に高める
という事。
ポイントは相手の『自己重要感』を傷つけない、という事です。
『自己重要感』とは「自分には価値がある」という感覚です。
特に男性はこの『自己重要感』を傷つけられるのを嫌います。
例えば、今回のケースの場合は、以下のようなコミュニケーションが効果的かもしれません。
「いつも仕事を頑張ってくれてありがとう。家事も手伝ってくれて本当に助かっています。
ただ、今日は子どもたちの体調が悪くて、私一人だととても不安で大変なの。できれば今日は家にいてほしいな。お願いできないかな?」
このように、相手の努力を認めつつ、自分の気持ちを素直に伝えることで、相手の理解を得やすくなります。
同時に、相手の立場や考えも聞く姿勢を持つことが大切です。
間違っても『ふつうは』とか『常識的に考えて』などと言ってはいけません。
これは結局、自分の正しさで相手を変えようとする行為になってしまうのです。
お酒をやめた体験から
最後に、私自身の経験をお話ししたいと思います。
以前の私も、仕事上の付き合いや自分の楽しみとしてお酒を飲む機会が多くありました。
妻からは子どもの体調のことで連絡が来ても、「また?」と思ってしまうこともありました。
しかし、妻が諦めずに自分の気持ちを伝え続けてくれたおかげで、
私は自分の中にある「お酒を飲みたい」という欲求が、結果的に自分自身を苦しめていることに気づきました。
そして、お酒を完全にやめる決断をしたのです。
この決断により、夫婦間の喧嘩は激減し、健康的な生活を送れるようになりました。
さらに、お酒を飲んでいた時間を有効活用することで、新しい活動や自己成長の機会を得ることができました。
この経験から学んだのは、相手を変えようとするのではなく、まず自分自身を変えることの重要性です。
自分の中にある欲求や固定観念を見直し、それを変えることで、結果的に関係性も良い方向に変わっていくのです。
結論として、夫婦関係を改善するためには、お互いの違いを理解し、尊重し合うことが大切です。
同時に、自分自身の内面と向き合い、必要であれば自分を変える勇気を持つことも重要です。
まとめ
今回のご質問のケースは非常に多くの夫婦で起こる問題と感じます!
本記事に書いたことを『諦める』事で、子育ての大変な時期を乗り越えた時、
「あんな時期もあったね」と笑い合える関係性を築くことができるはずです!
皆さんの家庭に、より良い関係性と幸せが訪れるように、心から応援しています!